投資で損する日本人 多いのは、日本人の気質もある?前編・時間感覚

最近、非常に勉強になる本に出会いました。

 

新しい本ではありません。40年以上前の本です。

当時の流行作のようです。

日本育ちのユダヤ人の方が書いた本です。

日本人とユダヤ人 (角川文庫ソフィア) です。

 

 

直接 投資に関する本ではありませんが、内容見て、驚いてしまいました!!

 

何故かと言うと、著者の日本人評が、書かれてから40年以上経った今でも、ぴったり当てはまっていましたので!!

*当時の流行作だったのに、指摘されていた欠点 なお直せない日本人が嘆かわしいというのか、それとも著者の洞察力が素晴らしい!というのか(笑)

 

そして、日本人が投資の世界で上手くいってないのは、もしかしたら、日本人の気質によるものもあるんじゃないか?・・と考えました。

 

そこで、今回と次回の記事で、日本人の気質と投資の 私の考察、書いてみます。

今回のテーマは、 “時間感覚”です。

 

目次

日本人の時間感覚の源
日本人の行動って・・
時間に厳しい日本人の弱点
まとめ
おまけ

 

本題 入る前に、紹介しておきたいことがあります。

恐らく誰でも ユダヤ人に対する 何らかのイメージ、先入観を持っていると思います。

そのイメージや先入観を取り払い、本記事に集中して貰いたいですので、
あるユダヤの賢人の言葉、ご紹介します。

日本人とユダヤ人 導入部より引用

富者とは? 自らのくじ(運命=分け前)に満足を感じうる人
~ベン・ゾーマ

 

如何でしょうか?

貴方の想像上のユダヤ人通りだったでしょうか?

 

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・・・では、本題に入ります。

日本人とユダヤ人 3章 クローノスの牙と首 より引用

一方、日本を見ると、これもまた別の意味で地球のミニ版である。というのは赤道直下の気候にもなれば、シベリア以上の積雪にもなる。ボルネオの密林のように湿度が高くなることあれば、東京砂漠などという言葉が新聞に出るほど乾燥しきったカラッカゼが吹くこともある。そして、日本ではこれがほぼ正確に一定時間で循環している。これを見るとつくづく、日本人とは「九十日の民」だという気がする。清少納言の言う通り、「ただ過ぎに過ぐる物。帆をあげたる舟、人の齢、春夏秋冬」であって、九十日という、あっという間に過ぎる期間ごとに、生活の仕方を変えて行かねばならない。日本人にとって、これは先祖伝来のことだから今更それを大変だと言ってもはじまらないが、外部から見るとつくづく大変なことで、怠け者やノロマには生きて行けない世界である。確かにこの世界では、「ノロイ」ということは無能ということであり、従って何としても勤勉で、少々せっかちにならざるを得ない。「何事もアラーのおぼしめし」などといって、戸口でのんびり水たばこを吹かしていれば、日本では確実にあの世に行ってしまう。やはり、小さなキセルにせわしげに煙草をつめ、長火鉢のふちでせっかちにカンカンとたたいているのがふさわしい。梅雨もあれば台風も来る。「怠惰によって屋根は落ち、無精によって家はもる」と昔のユダヤの賢者は言ったが、この言葉はむしろ日本人にふさわしいであろう。怠惰では一刻も生きていけないのだから。

ー中略ー

さて、この環境は、直接に日本人に影響を与えたのではなく、稲作を通じて、間接にも、徹底的な影響を日本人に与え、同時に徹底的な訓練を全日本人にほどこした。いわばこの環境は全日本人の「鬼の石松」だったと言ってよい。一口に農業とか稲作民族とかいっても、その実態は日本とは非常に異なる。パレスチナ近郊でアラブ人が行っていた農業とは、麦をばらばらとまくと家畜をつれて移動してしまい、稔ったころ来て刈り入れるといった行き方であり、また同じ稲作といっても、フィリピンに行けば、米は年に三度もとれるのだから、みなそれぞれ自分の好む時期に適当にもみをまいているにすぎない。こういった農業と日本の稲作を比べれば、日本の農業はまさにキャンペーンであって、私はこれを「キャンペーン型稲作」と名付けている。そして、稲作だけでなく、現在では、日本人はすべての事業を、この型でやっているのも事実である。

 

ここまでまとめると、、

日本には、四季があり、

日本人は季節に応じた「キャンペーン型稲作」を、忙しく取り組んでいるということです。

そして、「キャンペーン型稲作」は農業に関わらず、あらゆる事業で行っていると述べています。

 

何かしらの心当たりあるのではないでしょうか?

 

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ここからが 投資にも深く関係するところです。

 

日本人とユダヤ人 3章 クローノスの牙と首 より引用

だがこのキャンペーン型稲作は、もう一つ決定的な特徴を日本人に与えた。「天の時、地の利、人の和」はまさにこの特徴を表している。かつては、全日本人の八十五パーセントが、ある時期になると一斉に同一行動を起こした(人の和)。田植の時には全日本人が田植えをしなければならない。ゴーイング・マイ・ウェイなどとうそぶいていれば、確実に餓死するから他人様のごやっかいにならねばならぬ。私の親しいある日本人は言った「私は篤農でも精農でもなく、単なる隣り百姓です」と。もちろんこれは彼の謙遜であるが、面白いのはこの「隣り百姓」という言葉である。隣りが田植えをはじめれば自分も田植えをする、隣りが田植えをはじめれば自分も田植えをする、隣りが肥料をやれば自分もやる、隣りが取り入れれば自分も取り入れるのである。隣りが立派な農民なら、確かにこれが安全な道だろう。

 

日本人は同一行動をするのが、昔から訓練づけられていると述べられています。

卓越した指摘ではないでしょうか?

 

繰り返しになりますが、日本人とユダヤ人 が書かれた 40年以上前は、仮想通貨バブルはもちろん、日本株バブルでさえ起こっておりません。

 

 

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ここで、1つ目の考察をします。

 

考察1:日本人がバブル時にとびつきやすいのは、日本人が大昔から訓練づけられた気質の影響!!?

 

最近の日本のサラリーマン投資家(元・サラリーマンも含む)の著書、ブログを拝見すると、「上手くいっているひとを真似すること」投資の成功の秘訣と書いているものが少なからず、あります。

私は、「一理あるが、厳密に考えると、それって 投資じゃなくて投機なんだよな。。。」とは、内心、考えていました。

 

早めにひとの真似出来たひとだけが、利益になりますので。。。

(そして、成功談を聞いて、遅めに飛びついた多くの方が損する構図です)

 

サラリーマンだからこそ考えやすいことかと 思っていましたが、実は、「真似し同一行動をすること」日本人に大昔から刷り込まれていた可能性があると考えます。

 

 

 

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そして、“時間感覚”について、もう1つ、鋭い指摘がされています。

 

日本人とユダヤ人 3章 クローノスの牙と首 より引用

今までのべたような面では、日本人には「実におみごと」と申し上げる以外に言葉はない。だがすべての楯には両面がある。ここでクローノス神話を思い起こすのは私だけではあるまい。ギリシア神話のクローノス(時間)は首の長い怪物で、自らが生んだ子を追いかけて食べてしまう、ゼウスだけがその首に跳び乗って食い殺されるのをまぬかれたとーーー。日本人はまさにクローノスの鼻先をかけている。生きるために米を食べ、米を食べるために米をつくり、その米をつくるためにクローノスに追いまくられ、そのクローノスに殺されないために米を作り、その米を作るためクローノスに追いまくられる・・・という循環をくりかえしてきた。

ー中略ー

クローノスの鼻先を、食われまいとして、生涯、力いっぱい力走しつづけてきたのだから。とすると一体、人生とは何なのだ。ただ夢中で「過ぎに過ぎゆく物」なのか。従って珍しくもクローノスの首に跳び乗って悠々としている人を見ると、悟りを開いた人だなといって関心する。だがそんなことを言えば、遊牧民はみな悟りを開いている。

*ユダヤ人は商売人のイメージが強いかと思いますが、元々は遊牧民だったようです。

 

いわば、日本人は生き急ぎ 過ぎている!!・・という指摘ですね。

こちらも、全く その通り と感じますが、如何でしょうか?

 

日本人の投資に関する 2つ目の考察をします。

考察2:日本人が 投資でじっくり待てずに、あたかも(悪い)トレード見本のようになってしまうのは、時間を気にし過ぎな気質の影響!!?

 

 

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貴方にも よく考えて欲しいことがあります。

 

貴方の投資での利益、本当は いつ 必要ですか??

 

も~~し、本当に今、必要と考えるなら、貴方に投資は向いていません。

すぐにトレードの勉強を始めることを 強くお勧めします。(その方がずっと近道です)

 

そして、本当は、すぐ必要でなく、ずっと先の老後に必要だったと考えに至った場合・・・

時間に厳しい 日本人的思考は、投資では むしろ邪魔な思考と考えます。

 

 

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老後でプラス収益になっていれば、、、極論、その過程が大損(評価損) だろうが何だろうと関係なくありませんか??

 

ひとからどうこう言われようとも、結局、投資は自己責任です。最後は 貴方が決めていかなければならないのです。

 

老後でプラス収益にするために・・・当ブログでは、積み立て投資複利運用の多数の長期運用例を公開しています。(他の運用例も順次、公開予定です)

万全の態勢で始め、遊牧民的に「全ては神の思し召し」と考えた方が 投資はずっと上手くいくと考えます。

 

いやいや、それでも「時は金なり」でしょ?・・・と考えてしまった場合は・・

投資より トレード、投機をした方が しっくりくると思います。ご検討 下さいませ。

 

 

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まとめます。

今回、日本人とユダヤ人  で取り上げられている日本人像から  投資で損する日本人 多いのは、日本人の気質もあるのかもしれないと、日本人の時間感覚の観点から考察を行いました。

 

考察1:日本人がバブル時にとびつきやすいのは、日本人が大昔から訓練づけられた気質の影響!!?

 

考察2:日本人が 投資でじっくり待てずに、あたかも(悪い)トレード見本のようになってしまうのは、時間を気にし過ぎな気質の影響!!?

 

・・・さて、貴方は時間感覚を改めますか?

それとも トレード、投機を始めますか?

 

P.S 次回は、危機意識編をお送りします。実は、近年 主に日本で巻き起こっていたバブルは仮想通貨だけじゃないのです・・日本人とユダヤ人  の著者の洞察力に驚かされます・・

続きの記事→投資で損する日本人 多いのは、日本人の気質もある?後編・危機意識

 

 

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