本記事は、現在、歴史的な最安値にあるトルコリラ/円について、投資判断の一環として、作成しています。
以前作成した記事:下落相場で 複利運用がどの位、有効なのか? 計算してみましたっ を公開したとき、気になっている方、多いような印象を受けたので、今回、トルコリラ (TRY JPY)をターゲットにして作成しました。
*トルコリラ投資をお勧めしている訳ではありません。
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・・・で、いきなり心臓に悪いこと、先に言います。
トルコリラ/円、10年以上前からの長期のチャートって、貴方は見たことありますか?
(私も知りませんでした。)
ごめんなさい!! 算出の経緯、説明するのに必要なのです!!
まず見て下さい。
まぁ、ご想像の通りの下落相場だと思います。
30年間も下落が続いています。
・・・で、上図の縦軸、よくみて下さい。
対数の目盛りですよね?
(一度、深呼吸をお願いします)
普通の目盛りに直したのが下です。
1990年6月末時点では、1トルコリラ = 57,000円 でした!!
で、貴方も恐らくご存じの通り、2017年2月末では、1トルコリラ = 28円 です。
30年前から見ると、既に消滅していると見なしてもいい銘柄です!!
複利運用、本当は、出来るだけ長期で考えたいところではありますが、このような背景のため、2007年1月から2018年2月までの約11年間で考えます。
↑赤枠の部分↓
・・・前向きな言い方をすると、トルコリラ/円の下落幅は、長期的に小さくなってきているとも言えます。
(どう捉えるかは貴方次第です。)
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次に、本記事で計算に用いる利回りについて、説明します。
利回りは、トルコと日本の政策金利の差と、各金融機関の利回りの最近の実績から、過去の利回りを推定して算出しています。
どういうことかというと・・・
例えば、最近の利回り(年利)の実績が、10%で、トルコと日本の政策金利の差が8%だった場合、その差は 2% ( = 10% ー 8%) となります。
その差(2%)を、過去のトルコと日本の政策金利の差にも反映し、過去の利回りを推定して算出しています。
上の例では、過去の利回り = 過去の政策金利の差 + 2% です。
なお、最近の利回りの調査は、前記事:トルコリラの より正確な利回り、各金融機関の比較で算出しました!で行っております。
参考:トルコと日本の金利差の推移↓
FXで複利運用した場合へ進む
では、本題に入ります。
<外貨預金で複利運用した場合>
前記事での、外貨預金の最高の利回りは、大和ネクスト銀行の、8.00%(3ヶ月 or 6ヶ月定期預金)でした。
そこで、外貨預金での複利運用では、2018年2月末時点での利回り:8%で行います。
(トルコと日本の政策金利差との差:+0.1%)
↑2007年1月から毎月末に 5万円ずつ積み立て投資していった場合
↑積み立て投資での合計額を2007年1月末にそのまま投資(スポット投資)し、複利運用していった場合
〔過去11年での運用結果〕 | 評価額 (万円) |
評価損益 (万円) |
収益率 (%) |
|
利回り 0 の場合 | 積み立て | 389 | ー281 | ー42 |
スポット | 219 | ー451 | ー67 | |
外貨預金での 複利運用の場合 |
積み立て | 568 | ー102 | ー11 |
スポット | 584 | ー86 | ー6 |
残念ながら、外貨預金の利回りでは、トルコリラの下落の影響を打ち消すことは出来ていません。
ただし、前回記事のおまけで付けた、利回りのない場合よりは、大幅に改善していることが分かると思います。
また、積み立てとスポットで比べると、スポット投資の方が、若干、成績が上回っていることが確認出来ます。
これは、最初に、一気に投資するスポット投資の方が、積み立て投資より、複利の効果が発揮されるためです。
さぁ、次は・・・・
お待たせしました!!
FXの出番です。
<FXで複利運用した場合>
前記事で調査した結果、利回りが10%以上あるFX会社が、複数あることが確認出来ました。
そこで、10%以上あるFX会社のほぼ平均の利回り:11%を2018年2月末時点での利回りとして、計算します。
(トルコと日本の政策金利差との差:+3.1%)
〔過去11年での運用結果〕 | 評価額 (万円) |
評価損益 (万円) |
収益率 (%) |
|
利回り 0 の 場合 | 積み立て | 389 | ー281 | ー42 |
スポット | 219 | ー451 | ー67 | |
外貨預金での 複利運用の場合 |
積み立て | 568 | ー102 | ー11 |
スポット | 584 | ー86 | ー6 | |
FXでの 複利運用の場合 |
積み立て | 671 | 1 | 0 |
スポット | 815 | 145 | 22 |
はいっ おめでとうございます!!
ようやく、プラス収益になりました!!
・・・という訳で、下落相場が続く、トルコリラですが・・・
複利運用をすれば、何とかなるかもしれない!! ・・・です。
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(2018年8月31日 追記) 超長期の運用も考えてみました→閲覧注意!トルコリラ 超長期の複利運用 どの位の金利あればいい?
・・・宜しければ、最後に、私からの意見も聞いて欲しいのです。
トルコは、異なる文化圏である、イスラム圏とヨーロッパ圏に挟まれ、最近では、ロシアもトルコに絡んできています。
各国の思惑が入り混じり、今後の政情、不安定になることも予想されます。
状況によっては、トルコという国がなくなる可能性も考えられます。
または、トルコがEUに加盟し、トルコでユーロが使用されるようになると、トルコリラはなくなります。(その可能性は現状、低いと考えますが)
なくなっても今後の生活出来る金額で、気持ちに余裕を持ち、かつ、投資した資金は、割り切って複利運用で回していって下さいませ・・・それが、トルコリラ投資での成功の近道と考えます。
貴方の健闘をお祈りしています。
(そして、もし不安があるようでしたら、早めの撤退もご検討下さい)
【関連記事】
トルコリラの より正確な利回り、各金融機関の比較で算出しました!
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・本記事の政策金利の情報は 政策金利の推移より、取得を行っています。
・本記事の他のデータ情報は Investing.com より、取得を行っています。
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[…] なお、本記事は、別記事“下落相場続く、トルコリラ/円 複利運用でどうなるのか、算出!”の補足も兼ねています。 […]
[…] 下落相場続く、トルコリラ/円 複利運用でどうなるのか、算出! […]
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[…] 以前の記事:下落相場続く、トルコリラ/円 複利運用でどうなるのか、算出!等で、トルコリラやメキシコペソの複利運用の結果を紹介しましたが、それらの記事に補足します。 […]
[…] 別記事:下落相場続く、トルコリラ/円 複利運用でどうなるのか、算出!では、トルコリラでの過去11年の複利運用の過去検証をしていますが、それよりも、メキシコペソで過去検証した方が複利運用の効果を、より客観的に確認出来るのではないかと考え、今回、記事にしました。 […]
[…] しかし、トルコリラの複利運用については、別記事:下落相場続く、トルコリラ/円 複利運用でどうなるのか、算出!にて考えていますが、過去11年間の運用で、ぎりぎりプラス収益になっています。 […]
[…] 次回記事→下落相場続く、トルコリラ/円 複利運用でどうなるのか、算出! […]
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