そろそろ、債券についての解説記事も作っていきます。
貴方は、債券について、どんなイメージを持っていますでしょうか?
低リスク低リターンでしょうか?
安全資産でしょうか?
でも、貴方がイメージしている債券・・・・例えば、米国債のことではないでしょうか?
米国債はアメリカがなくなったり、米国債のデフォルト(債務不履行)をしない限り、元本と利息が保証されている訳で、確かに、低リスク低リターンであり、安全資産と言えます。
*ほぼ為替変動リスクだけであり、外貨預金の代わりと考えることも出来ます。
例を挙げると・・
iシェアーズ 米国国債 7-10年 ETF :銘柄シンボル【IEF】
→中期~長期の米国債で運用する債券ETFです。
経費率:0.15%、 分配金利回り:1.88% (2018年3月29日時点、過去12ヶ月分)
iシェアーズ 米国物価連動国債 ETF :銘柄シンボル【TIP】
→物価と連動しているため、債券の弱点であるインフレリスクを心配することのない、米国債ETFです。
経費率:0.20%、分配金利回り:2.11% (2018年3月29日時点、過去12ヶ月分)
他にも、そこそこ安全な債券は・・・
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF :銘柄シンボル【AGG】
→米国投資適格債券市場全般を表す指数と連動した、債券ETFです。
経費率:0.06%、分配金利回り:2.40% (2018年3月29日時点、過去12ヶ月分)
が、挙げられます。
でも、他にも債券、沢山あります。
そもそも、前回の世界的な不況、債券が発端だったというのはご存じでしょうか?
所謂、サブプライムローン問題のことです。
サブプライムローンは、“住宅価格や給与が、このまま上がる”という前提のもと、作られた 低所得者層向けのローンです。
投機前提のローンです。お金を借りて、投機をしているようなものです。
こんなの、長く続くこと、あり得ないですよね?
直接、そのようなローンのお金の貸し手になってくれ、と頼まれたら、貴方はなりますか?
恐らく、危険性がすぐに分かるので、ならないかと思います。
ですが、直接、そのような債券は作られず、CDO(Collateralized Debt obligation、債務担保証券)という金融パッケージが作られます。
CDOでは、多数のローンを一度まとめた後、貸し倒れリスクごとに、債券を切り分けます。
貸し倒れリスクが高い債券が含まれたパッケージの方が、高利回りとなります。
高利回りにつられ、危険なCDOを保有していた方が大損したのが、前回、不況での出来事です。
今は、恐らく、サブプライムローンのようなものは含まれていないはずと思いますが、例を挙げると・・・
BKLN PowerShares Senior Loan Port ETF :銘柄シンボル【BKLN】
→投資適格に満たない低格付けの銀行ローンの債権ETFです。
経費率:0.65%、分配金利回り:3.54% (2018年3月29日時点、過去12ヶ月分)
当然ですが、CDOは、前回不況後、激減しました。
しかし、世界中では、なお、高利回りの債券が開発されています。
今後、騒ぎの主役になるのではないかと考えられているのが、CoCo債(偶発転換社債)です。
CoCo債は、主に(世界各国の有名な) 銀行から発行されます。
CoCo債では、銀行の自己資本比率が一定基準以下に下回った場合、元本が減ったり、銀行の株式に変更されたりします。→結局は損するリスクの高い債券です。
2016年には、欧州のドイツ銀行は 特に CoCo債発行 等で問題を抱えており、破綻し“ドイツ銀行ショック”が起こるのではないかと懸念されていました。
現状、欧州の景気も回復基調にあり、問題は(恐らく)先送りされている状態です。
グローバルCoCo債ファンド ヘッジなしコース/円ヘッジコース/先進国高金利通貨コース/新興国高金利通貨コース
→世界の金融機関が発行する債券、主にCoCo債を保有する投資信託です。
信託報酬(税込):1.766%、分配金利回り:6.0~6.6% (2017年11月18日時点の概算値、過去12ヶ月分)
このように債券は、安全なものから危険なものまで、ピンキリです。
債券を理解することは、金融の知識が十分に必要なのです。
初心者向けとは言えない複雑な仕組みの金融商品がほとんどです。
私は、FXの世界には、テクニカル分析を極めたひとが数多くいると同様、債券の世界には、ファンダメンタル分析を極めたひとが数多くいると思っています。
そのような猛者揃いの世界で、時流を読み、利益出していくこと、とても大変だとは思いませんか?
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ウェルスナビ VS 米国株ETF 差がつき過ぎたために、追加調査
本記事掲載のETF、投資信託の調査は、2018年4月3日に行っています。
問い合わせ先(メール): info@moneygement.net
[…] 債券、貴方はどんなイメージ持っていますか? 実は、複雑なのです。 […]
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