今回は、私がトレードでもっとも難しいと感じるレンジ相場について、取り上げます。
本記事は、トレードの基礎知識を書いたものです。投資を行われている方も最低限の知識として一読することをお勧めします。
レンジ相場、終わりに待つものを理解した上で、レンジ相場の継続に賭けていますか?という内容です。(個別の投資対象の事情はさておき・・・)
高値と安値の基準が分かりやすいレンジ相場、“下がったら買って、上がったら売って”をみんな、ず~~~と繰り返したら、みんな儲かって、めでたしめでたしになる とは思いませんか?
でも、ごめんなさい
そんな完璧な みんなが儲かるレンジ相場は、実は存在しないのです。
(何故だか、分かりますか?)
一度、レンジ相場内で起こっている動きを整理してみます。
一言で言うと、
レンジ相場は「買い」のひとと「売り」のひとが拮抗している相場です。
〔クイズ]上図のチャートはどの投資銘柄のでしょうか?正解は後ほど
高値と安値の中間点(半値)を境に高値付近で買ったひと、安値付近で売ったひとは、大体、損をする相場です。
・・・で、その反対売買をしている方が儲かる相場です。
すなわち
安いときに買って、高いときに売る
もしくは
高いときに売って(空売り)、安いときに買い戻す
このトレードの基本とも言える シンプルな行為で、利益が出るのが、レンジ相場です。
レンジ相場が得意なトレーダーから見ると、「何で、こんなことも分からないの?」となるでしょう。
レンジ相場が長く続けば続くほど、他のひとも真似するようになり、レンジ相場は強固なものとなります。
そして、
レンジ相場に特化した トラリピを代表とするループ系・リピート系の自動売買で稼ぐひとも出てきます。
「シンプルな設定の自動売買で、手間が掛からず、こんなに儲かっています!」・・と宣伝されたら、更に多くのひとが参入してきます。
そして、更に、更に、レンジ相場は強化されます。
「レンジ相場で稼ぐ・・・何て完璧な作戦なんだ!!!」
・・・そう思ってしまった貴方には、考えて欲しいことがあります。
安いところで「買い」or高いところで「売り」で入ったトレーダー、どこで損切りをすると思いますか?
・
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・
・
正解は・・・
安値の下 or高値の上・・・レンジ相場を抜けてきたところですね?
ここが 今回のポイントです。
レンジ相場が長く続けば、続くほど・・・
レンジ内では、安いときに「買い」、高いときに「売り」が強化され
一方
レンジ外では、
安くなりすぎたら、「売り」で損切り
高くなりすぎたら、「買い」で損切り
・・・が強化されていきます!!
つまりは、レンジ内とレンジ外、逆の方向に強化されます!
そして・・・
ひとたび、レンジの「売り」と「買い」のバランスが崩れると・・
たくさんの損切りが発生します。
損切りによって、価格が更にレンジ外へと突き進み、損切りが損切りを呼びます。(損切りのオンパレードです)
更には、レンジ相場の終わりに乗っかって、
安くなりすぎたら、「売り」で追随
高くなりすぎたら、「買い」で追随
・・・して、利益を出そうとするトレーダーも出てきます。
結果、レンジ相場の終わりは、想定以上に価格が動きます。
(それがトレンド相場です)
レンジの終わりを早めに察知出来た熟練者の被害は軽くすみますが、なかなか損切り出来なかった初心者ほど、大損をします。
[クイズの答え]トルコリラ円(TRY/JPY)のチャートでした!
だったら、レンジ相場の外に飛び出したら、その方向に追随していけばいいのか?
毎回、そうともならないのも、レンジ相場の怖いところです。
(まだレンジ相場が終わっていない場合です)
上の場合は、レンジ相場の下に一度抜けましたが、再び、レンジ内に帰ってきてしまいました。
トレーダーはこれを“騙し(だまし)”と呼びます。
これだったら、普通に耐えていた方がましでした。
かといって、次も“騙し”であるかは分かりません。
次こそは“急変動”かもしれません。
急変動か それとも騙しか、見極めは難しく、見誤ると 大損にもつながります。
一見、シンプルに見えるレンジ相場の難しさ、伝わりましたでしょうか?
少しでも 伝わりましたら幸いです。
・・・これは追記です。数十年間 レンジ相場となっている通貨ペアがありますね。
例えば、豪ドル円です。
いつ終わりが来るのか?
そして
どっちに向かうのか?
私は、興味深く見守っています。
果たして、どの位の変動で収まってくれるのでしょうか?
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