政府がお金出せば、ハイパーインフレと通貨暴落起こる~という方へ

政府がお金出せば、ハイパーインフレと通貨暴落起こる~~~と心配する方へ正しい現状認識を持って貰えるよう 本記事では日米中の比較データをお示しします。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は トップ画像ハイパーインフレ通貨暴落.jpg です目次↓

1.日米中 政府支出の推移
2.日米中の「国の借金」の推移
3.日米中のインフレ率の推移
4.日米中の通貨価値の推移
まとめ


本記事は、三橋TV第117回【日本経済の潜在力が世界一な理由】を参考にし更に独自データを加筆した内容となっています。三橋TVも参考にして頂けたら幸いです。

実際の経済 分からずに何が投資?連載動画 三橋TVのまとめ-3

 

 

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1.日米中の政府が過去20年間 どの位、お金を出しているか?

2001年を起点とした場合、日本(オレンジ)の政府は全くお金を出していません。

アメリカ(灰色)の政府でさえ2倍にしています。

そして、中国(青)の政府は過去20年間で10倍以上、政府支出を増やしています!!

日本の現在の常識ではあり得ませんね。。

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2.日米中の「国の借金」は過去20年間でどの位増えているのか?

日米中の政府債務は「国の借金」として言われることがあります。その表現であえて言いますと・・

中国(青)はお金を出し、放漫財政を続けた結果・・

過去20年間で「国の借金」は10倍以上に増えています!!

(日本(オレンジ)の「国の借金」の増え方は最も低くアメリカ(灰色)の半分以下です)

 

大変だ~~~~~!!

中国は「国の借金」で破綻する~~~!!♪

・・・・・では、この場合の破綻を意味するハイパーインフレ又は通貨暴落が起こるかどうか現状見ていきましょう!

 

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まずは、ハイパーインフレからです。

ハイパーインフレとは、国際会計基準で 3年間で累積100%(年率約26%)のインフレを指すようです。→wikipedia(ハイパーインフレ)

又、「英国病」と言われる悪性インフレで悩まされた1970年代の英国では10年間 年平均で10%を超えるインフレ率で推移していました。→wikipedia(英国病)

インフレ率「年10%」を越えていくと危険信号のようです。。。

 

3.日米中の過去20年間でインフレ率の推移は?

過去20年間 中国(青)のインフレ率は、Max 6% ハイパーインフレどころか悪性インフレの基準にさえ届いておりません!!

日本の10倍以上、政府がお金を出したのにも関わらず です!!

どうして放漫財政をしている中国でハイパーインフレ等が起こらないかと言うと、

そもそもインフレが悪化するかどうかはお金ではなく「供給能力」で決まっているからです。

政府がお金を出し、「供給能力」を増強していけば、インフレ率は問題のない範囲で抑えられるという話です。

下図↓、供給<需要のインフレギャップがインフレを引き起こすので、本来の供給能力(青バー)を設備投資等によって引き上げれば、インフレ率は低く抑えられる。

逆に、デフレの何が悪いの?デフレの長期化がヤバすぎる3つの問題点で説明した通り、デフレが長期化すればするほど、「供給能力」を破壊する方向に働きます。

「供給能力」の破壊は将来的なハイパーインフレ等の危険にも繋がります。

残念ながら、ハイパーインフレの可能性に近いのは、放漫財政をしている中国よりも、インフレを極度に怖がり、国がカネけちり増税をし「供給能力」増強に投資をしない“日本”と言わざるを得ません・・・

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ハイパーインフレでの破綻が否定されても、いやいや今は変動為替相場制だよ?通貨暴落が起こるんじゃないの?・・という疑問を浮かぶ方がおるかと思います。

その気持ちは分かります・・

そこで、当ブログでは、独自に“日米中の通貨価値の推移”を作成しました!!

4.日米中の過去20年間で通貨価値の推移は?

*米ドル/日本円、米ドル/中国人民元の為替レートから算出しています。詳細は記事末尾

はいっ もう答えは出ました。

中国人民元(青)は通貨暴落が起こるどころか、過去20年間で価値が上昇しています!

中国政府は人民元安に誘導しようと為替操作を行っていたのにも関わらず、人民元の価値の高まりを抑えられずに、この結果↑です。

増税・緊縮財政で頑張って通貨の希少性⇒価値を高めようとしていた日本円(オレンジ)よりも価値上昇していませんか?

これは何を意味するかと言うと、通貨は希少性だけでは価値が測られず、通貨の最終的な担保となる国力(例えば経済力) で測られているからなのです!

国全体の生産の合計であり、消費・投資の合計であり、利益の合計である GDPで見ると

日本(赤)は過去20年停滞しているのに対し、

中国(黄色)は爆上げしています。

中国の国力アップ=中国人民元の価値上昇となるのは当然のことなのです・・

で、何故 中国の国力が上がっているかと言うと、放漫財政 改め “問題のない範囲で積極財政”をしていたからなのです↓

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まとめ

政府がお金出せば、ハイパーインフレと通貨暴落起こる~という方へ まとめます。

日米中の過去のデータを比較すると、

支出を多くした中国の「国の借金」は急増しています。

しかし、中国でハイパーインフレも通貨暴落も起こっておりません!!

逆に 何で日本は没落しているのか?現実直視しませんか?

現在、米中貿易戦争で中国が早期に敗北するという極めて楽観的な予想をする方もおります。しかし、中国はそのような甘っちょろい国では決してありません。

「わが国(引用補足:中国のこと)は、貴国 (引用補足:日本のこと)に比べると、万事につけて進歩は鈍いけれど、その代わり一度動き初めると、けっして退歩はしない」

氷川清話~勝海舟伝 100年以上前の中国の ある 将軍の言葉より

 

中国は甘い国でなく、考え方 甘いのは日本、日本人の方です。現実 直視しませんか?

 

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日本経済2020年危機 経済学の「嘘」が日本を滅ぼす

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通貨価値の推移の算出条件

・米ドル/日本円(USD/JPY)、米ドル/人民元(USD/CNY)の為替レートはInvesting.com からデータを取得しています。

・2001年1月終値の米ドル、日本円、中国人民元の価値を1として、以降 米ドル基準で価値の推移を見ています。(2001年1月~2018年12月:記事表現 正確には過去18年間)

・毎月のUSD/JPY、USD/CNYの終値から算出しています。

・実際の通貨の価値はインフレの影響も考慮しなくてはなりませんが、例えば国内デフレに近い状態である日本円ですら、アメリカ・中国国内での交換使用で米ドルや中国人民元と同様のインフレの影響を免れず、インフレ加味しても世界標準では為替レートと同じ結果となります。

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