今回は、趣味も兼ねてのコレクター投資、あるいは金持ちの道楽?のアンティーク投資のパフォーマンスについて調査しましたので、ご報告します。
調査対象:家具、中国陶磁、時計、宝石、美術品、ワイン、切手、コイン、クラシックカー
参考:米国株、金、高級現物投資指数(コレクター投資の平均指数)
目次
1. パフォーマンス全体
2. 値上がり率 低めの投資商品について
3. 値上がり率 高めの投資商品について
まとめ:パフォーマンスに加え維持しやすさも追記
イギリスの大手不動産会社 Knight Frank(ナイト・フランク)社では、毎年、様々な投資商品のパフォーマンスを公表しています。
各種コレクター投資についても、発表されており、Knight Frank(ナイト・フランク)社での公表値を引用し、ご報告します。
10年間でどれだけ価値が上昇したのかの値上がり率が確認できますので、期間をずらして、各投資商品のパフォーマンス 表にまとめてみました。
1. パフォーマンス全体
まず、投資商品全体のパフォーマンス(10年間での値上がり率)を載せます。
〔値上がり率〕 | 2002年 Q3~ 2012年 Q3 |
2007年 Q4~ 2017年 Q4 |
家具 | ー18% | ー32% |
中国陶磁 | +85% | -3% |
時計 | +76% | +69% |
(参考) 米国株 | +54% | +79% |
宝石 | +140% | +138% |
高級現物投資指数 (KFLII) |
+175% | +126% |
注1) Q3、Q4はそれぞれ第3四半期、第4四半期を示し、恐らくですが、Q3=7~9月、Q4=10~12月を意味します。
注2) 米国株は米国株価指数 S&P500の四半期の中間の月の終値から算出しています。
注3)KFLIIは Knight Frank社独自の指数です。
〔値上がり率〕 | 2002年 Q3~ 2012年 Q3 |
2007年 Q4~ 2017年 Q4 |
美術品 | +199% | +78% |
ワイン | +166% | +192% |
切手 | +216% | +108% |
(参考) 金 | +441% | +63% |
コイン | +248% | +182% |
クラシックカー | +395% | +334% |
まとめに進む
2. 値上がり率 低めの投資商品について
〔値上がり率〕 | 2002年 Q3~ 2012年 Q3 |
2007年 Q4~ 2017年 Q4 |
家具 | ー18% | ー32% |
中国陶磁 | +85% | -3% |
時計 | +76% | +69% |
(参考) 米国株 | +54% | +79% |
宝石 | +140% | +138% |
高級現物投資指数 (KFLII) |
+175% | +126% |
・家具は、価値はどんどん下がっており、投資対象としての魅力は欠けています。
・中国陶磁は変動が激しいです。
・時計、宝石の値上がり率は期間を変えてもほとんど変わっていません。
・参考に、米国株(S&P500)の値上がり率を付けました。配当収入考慮していない数値だと、控えめな上昇率です。
・高級現物投資指数(KFLII)は、コレクター投資 全体の平均値です。平均なのに10年前の価格より2~3倍に値上がりしています。。(凄い世界です)
目次に戻る
3. 値上がり率 高めの投資商品について
〔値上がり率〕 | 2002年 Q3~ 2012年 Q3 |
2007年 Q4~ 2017年 Q4 |
美術品 | +199% | +78% |
ワイン | +166% | +192% |
切手 | +216% | +108% |
(参考) 金 | +441% | +63% |
コイン | +248% | +182% |
クラシックカー | +395% | +334% |
・美術品、切手、そして金は値上がりの変動は大きめです。
・金(米ドル換算) は2002年以降の10年間の値上がり率は最も高いのですが、2007年からでみるとそれ程ではなく、少々 残念な結果となっています。
・ワイン、コイン、クラシックカーの値上がり率は比較的小さいです。それで、この値上がり率は凄まじいものがあります・・・
目次に戻る
まとめ:パフォーマンスに加え維持しやすさも追記
本記事、まとめてみます。
まとめるにあたって・・・
・値上がり率がいいのも重要ですが、値上がりが持続しているか?も重要と考えます。
・コレクター投資は比較的値上がりしやすい投資商品のようですが、一番の問題は維持コストがかかったり、事故や災害、盗難の被害に合うかもしれない点と考えます。
そこで、値上がりの安定性や維持しやすさも◎~×で載せてみました。
*なお、維持しやすさは、私の独断と偏見で付けていることご注意下さい。
では、参考にどうぞ!!
〔まとめ〕 | 10年間の 値上がり率の 平均 |
値上がりの 安定性 |
維持しやすさ |
家具 | ー25% | 値上がり せず | × |
中国陶磁 | +41% | × | △ |
時計 | +73% | ◎ | 〇 |
(参考) 米国株 | +67% | 〇 | ◎ |
宝石 | +139% | ◎ | 〇 |
高級現物投資指数 (KFLII) |
+151% | 〇 | (×~〇) |
〔まとめ〕 | 10年間の 値上がり率の 平均 |
値上がりの 安定性 |
維持しやすさ |
美術品 | +139% | △ | △ |
ワイン | +179% | 〇 | △ |
切手 | +162% | △ | 〇 |
(参考) 金 |
+252% | × | △ |
コイン | +215% | 〇 | 〇 |
クラシックカー | +365% | 〇 | × |
パフォーマンス全体に戻る
以下、補足説明です。
補足1) 米国株は電子化されており、配当金も入り複利運用も出来るため、維持しやすさは◎としています。
補足2) 米国株、金の長期のパフォーマンスについては、別記事“バランス型投資に不都合な 超有名な データ、ご存じですか?”で説明しています。
補足3) 今回ご報告のパフォーマンスは2000年代に入ってからのデータであり、そこまで長い期間での実績値ではありません。過信はしないようお願いします。また数年後、同様の記事を書こうかと思います。
補足4) コレクター投資商品を相続対策に考える方もいるかと思いますが、財産的価値のあるものは全て相続税の対象となるようです。ご留意下さい。
目次に戻る
【関連記事】
維持手数料vs購入手数料 運用期間ごとの総額同じになる 利率は?
貴方の資産のポートフォリオ、貴方以外に誰が決められるのでしょうか
本記事中の米国株、金の価格情報は investing.com より入手しています。
問い合わせ先(メール): info@moneygement.net
[…] 実際のところ どうなの?コレクター投資のパフォーマンス まとめ […]
[…] 先に言っておくと、価格が 今 最もあがりやすいのは、希少性の高くて、人気のある高額のアンティーク金貨です。アンティーク金貨の値上がりの様子は→別記事“実際のところ どうなの?コレクター投資のパフォーマンス まとめ” […]
[…] 実際のところ どうなの?コレクター投資のパフォーマンス まとめ […]
[…] 先に言っておくと、価格が 今 最もあがりやすいのは、希少性の高くて、人気のある高額のアンティーク金貨です。 アンティーク金貨の値上がりの様子は→別記事“実際のところ どうなの?コレクター投資のパフォーマンス まとめ” […]
[…] 実際のところ どうなの?コレクター投資のパフォーマンス まとめ […]
[…] 先に言っておくと、価格が 今 最もあがりやすいのは、希少性の高くて、人気のある高額のアンティーク金貨です。 アンティーク金貨の値上がりの様子は→別記事“実際のところ どうなの?コレクター投資のパフォーマンス まとめ” […]