トラリピの仕組みを図を使って説明します。

この記事では、トラリピを知らない方のために、分かりやすく、図を使って、トラリピを説明します。

この記事は別記事“トラリピ vs 積み立て投資 本当に初心者向けなのはどっち?”の補足です。

トラリピとは、取引のレンジを設定し、取引レンジ内に複数の注文を分割しておき、取引レンジ内に実際の価格が存在する限り、半永久的に、新規注文と決済注文を繰り返す仕組みです。

設定した取引レンジで価格が上下すると、コツコツ利益が積み上がります。

例えば、

「USドル/円の75~120円を取引レンジとします。

1円刻みに、トラリピ注文(USドル買い)を入れると、46本の注文に分割されます。

1本ごとに0.8万通貨単位の注文を入れ、1円上がるごとに決済すると、1回当たり、8000円の利益が出ます。」

これをず~~~~~~~~と、繰り返します。

→上のカギ括弧内の条件は別記事“トラリピ vs 積立投資 本当に初心者向けなのはどっち?”でデータ引用したトラリピ設定とほぼ同じ内容です。(トレール:ありの条件については、後ほど説明します)

分かりやすく、図を使って、上のカギ括弧内のトラリピ設定だとどうなるのか、説明します。

<トラリピの仕組み>

① 例えば、1USドル= 100.3円から開始したとします。

100.3円→100円に下がると、1つ新規注文が入ります。

② 100円→101円に上がると、8000円の利益が出ます。(それと、1つ新規注文も入ります)

③ 101円→99円に下がると、新たに2つ新規注文が入ります。

ただし、評価損が24000円出ています。(=8000×(100-99)+8000×(101-99))

④ 99円→102円に上がると、24000円の利益が出ます。(合計利益:32000円)

それと、1つ新規注文も入ります。

事前に設定した取引レンジに価格がある場合は、上のような取引がずっと繰り返されます。

<トラリピの要注意点>

怖いのは、取引レンジの下に抜けていった場合です。(外貨「買い」日本円「売り」の場合)

トラリピでは、事前に損切りを設定した場合や強制決済が起こる資金でやっていた場合は、損失は多大なものとなります。

もう一度、②の状態に戻りましょう。

100円→101円に上がり、出だしは順調でした。

⑤ ですが、その後、何らかの緊急事態が起こり、価格が、損切り価格に設定していた50円に急落したとします。(極端な例です。あるいは資金が持たず、強制決済されたと仮定下さい)

すると、その価格急落の際に新規注文も成立しており、

101円→50円分の1本の損失だけでなく、合計27本の損失が発生します。

その金額なんと、

800万円を超えています!!

(平均価格:88円-決済価格:50円)×1本当たり:0.8万×27本 = 820万8000円

つまり、トラリピでは、コツコツ利益が出ますが、損失はドカンと出ます。

言い換えると、コツコツドカン型の取引損大利小の取引です。

今回の設定の例では、起こる訳ないと思うかもしれませんが、例えば20年先までUSドル/円が50円を切ることは絶対ないと、本当に信じられますか?(不況・円高になったとしても本当に信じられますか?)

また、もっと利益を出そうと、手持ちの資金以上に、設定レンジ幅を狭くすると、レンジ幅を大幅に下回り、強制決済という、手痛いしっぺ返しに合う確率が高くなります。

損切り価格を前もって明確に設定出来ない、初心者の方は、普通に、積み立て投資やっていた方が資金効率もいいし、安全です。

 

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最後に、決済トレール(トレール:あり)について、説明します。(重要ではないので、トラリピを今後、やる気のない方は、読み飛ばしても構いません)

トラリピと積み立て投資の比較に戻る場合はこちら

<決済トレールの仕組み>

もう一度、③の状態に戻ります。

⑥ 例えば、100円→102.3円と一気に急上昇したとします。

この場合、決済トレールでは、決済注文は発動されません。(新規注文は1つ追加されます)

決済トレールなしのトラリピでは、評価益はつくことはあまりありませんが、決済トレールを使用した今回の場合が、評価益が56000円以上つきます!

8000×(102-99)+8000×(102-100)+8000×(102-101) =56000

⑦102.3円→102円と価格が下がると、決済注文が実施されます。

決済トレールありだと、合計で64000円も利益が出ます。

対して、決済トレールがない④をもう一度、見てみましょう!

合計利益:32000円しか出ていません。

つまり・・・

  決済トレール
なし あり
合計利益(円) 32000 64000

と、決済トレールが使った場合の方が多く利益が出る場合があるのです。

長期的に見た場合、トラリピでは決済トレールを入れて使用した方が良い結果が出るようです。





 

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  1. […] トラリピは、取引のレンジを設定し、取引レンジ内に複数の注文を分割しておき、取引レンジ内に実際の価格が存在する限り、半永久的に、新規注文と決済注文を繰り返す仕組みです。→トラリピの詳しい仕組みについてはこちら […]

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