今回、取引単位が大きくなると、複利運用に どの位の悪影響が出るのか等、長期間の本気の上昇相場で検証します!
本記事は、別記事:本気の上昇相場の米国株 長期資産運用の結果、見たことありますか?を元にしています。↑もし、見てない方は、先に、参照お願い致します。
また、本記事は、別記事:取引単位が大きくなると、複利運用どうなるか、メキシコペソで検証!の再挑戦の記事でもあります。(下落相場では取引単位が大きくなったときの悪影響が分かりにくかったため)
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ケース1.軽めに 積み立て投資の場合
ケース2. 強気にスポット投資の場合
ケース3. 強気に積み立て投資の場合
ケース4. 軽めにスポット投資した場合
まとめ
◎ 米国株は1株から購入出来るのに対し、日本株は100株からしか購入出来ません。
〇 また、米国株は4半期ごとに年4回 配当金が支払われるのが、一般的に対し、日本株は一年に一回、まとめて配当金が支払われます。
このような違いは、日本株 投資の複利運用に悪影響が出るものと考えます。(ひいては、それが米国株と日本株の株価の上がりやすさの違いにも現れてくるものと考えます。)
具体的に、どの位、複利運用に影響が出るものなのか?・・・過去約40年間、本気の上昇相場である、米国株・・・マクドナルド 銘柄シンボル【MCD】で検証します!
参考:マクドナルド(MCD)株価の長期の値動き(チャート)↓
検証条件は、別記事:本気の上昇相場の米国株 長期資産運用の結果、見たことありますか?と同じく、下の通りです。
・投資対象:米国株~マクドナルド【MCD】
・取引単位:1株(米国株と同じ普通の条件)
・運用期間:1980年4月~2018年3月(約40年間)
・配当利回り:1%
また、米国株であるマクドナルドの配当金支払いは3月、6月、9月、12月の年4回、行われるのに対し、日本株である日本マクドナルドの配当金支払いは3月に行われるため、その条件で複利運用(配当金支払い月の翌月末に再投資)の算出をしています。
*権利確定日は考慮していません。
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では、運用結果に入ります。
<ケース1.軽めに 積み立て投資の場合>
まずは、軽めに、積み立て投資の場合を取り上げます。
毎月末、20ドルずつ、積み立て投資をしていった場合です。
日本円に換算すると、数千円程度の積み立てとなります。
積み立て評価額、取引単位 100株の場合(オレンジ)と1株の場合(黄色)に明確な差が出ています。
その差、7万ドルほどです。
日本円に換算すると、800万円ほどの差です。
約40年運用後の評価額について、完全に日本株と同じにした場合(取引単位 100株、配当年4回、青)と、米国株と同じく取引単位 1株で利回りがない場合(灰色)も併せて比較したのが、下の図です。
取引単位を100株にすると、取引単位 1株で利回りがない状態とほとんど変わりありません!!
つまりは、全く複利運用出来てません!
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<ケース2. 強気に スポット投資の場合>
ケース1で、積み立てた合計額(9120ドル)を、40年前に、一気に投資した場合を考えてみます。
日本円に換算すると、200万円程 強気にスポット投資した場合となります。
この場合は、取引単位の違いで、運用結果に差はほとんど出てきません。
5万ドルほどの差ですが、200万ドルほどの評価額からしたら、問題にならない結果です。
配当金支払いを年4回から1回にしても変わりはありません。
しっかり、複利運用出来てますね!!
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<ケース3. 強気に 積み立て投資の場合>
積み立て投資も、強気にやってみます。
毎月末、170ドルずつ、積み立て投資をしていった場合です。
日本円に換算すると、数万円程度の積み立てとなります。
この場も、取引単位の違いで、運用結果に差はほとんど出てきません。
ケース2と同じく、5万ドルほどの差ですが、200万ドルほどの評価額からしたら、問題にならない結果です。
配当金支払いを年4回から1回にしてもほとんど変わりはありません。
こちらも、しっかり複利運用出来てますね!!
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<ケース4. 軽めに スポット投資の場合>
最後に、軽めにスポット投資として、1000ドルを、40年前に、一気に投資した場合を考えてみます。
日本円に換算すると、20万円程度の投資となります。
積み立て評価額、取引単位 100株の場合(オレンジ)と1株の場合(黄色)に明確な差が出ています。
その差、6万ドルほどです。
日本円に換算すると、700万円ほどの差です。
取引単位を100株にすると、取引単位 1株で利回りがない状態(灰色)とほとんど変わりありません!!
ケース1と同じく、ほとんど複利運用出来てません!
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では、米国株と日本株 投資しやすさ/しにくさについて、長期運用での比較、まとめます。
単位は“ドル”ですが、価格と運用資金の単位が一致すればいいので、“ドル”で分かりにくければ、“ドル”の部分を“百円”でも“千円”でもイメージしやすい単位に置き換えて考え下さい。
約40年間の、利回り1%の複利運用で、価格が1ドル→150ドルとなったときに・・・
(1) 米国株(1株単位、年4回配当) と日本株(100株単位、年1回配当)の運用結果に差が出た運用は・・・
月20ドル 積み立て投資 ケース1
最初に 1000ドルスポット投資 ケース4
(2) 米国株と日本株の運用結果が変わらなかった運用は・・・
月170ドル 積み立て投資 ケース3
最初に 9120ドルスポット投資 ケース2
(3) 配当が年4回でも年1回でも、複利運用に差はほとんど出ませんでした。
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「投資」を考える際、複利運用は基本と考えます。
本記事、参考にして、複利運用 大いに活用して頂けたら幸いです。
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・マクドナルド株の価格情報は investing.com より入手しています。
問い合わせ先(メール): info@moneygement.net
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